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移住生活 10ヶ月目 ホテル開業しました
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書評『私はコンシェルジュ』知らないともったいないホテルをより楽しむ方法

わたしはコンシェルジュ (講談社文庫)

2010年出版。今でも重版がでていて今回購入したのは2016年2月の第7刷。
ロングセラーですね。
ホスピタリティ・ホテル業に興味があるので、手にとってみました。

日本を代表するコンシェルジュである阿部佳によるコンシェルジュの説明と具体的なコンシェルジュへの依頼の仕方、有効な頼みかたを紹介してくれています。

昨今は、日本でもコンシェルジュという言葉は一般的になってきたのではないでしょうか。

私は元々旅行会社に勤めており、海外に行った際に現地で頼ることが多かったです。

最近では漫画もでていますね。なかなか見ることができないホテルの裏側を紹介している面白い漫画です。

コンシェルジュとは

ホテルのロビーに置かれたフロントとは違うデスクにいるのが、コンシェルジュです。だいたいチェックインカウンターは立ちながら手続きをするように高いカウンターが設置されていますが、コンシェルジュは座るタイプの机が設置されていることもあります。

コンシェルジュは元々フランス語のConcierge(守衛・門番・管理人)という言葉が語源。それが次第に鍵の管理人、門番という意味が強くなっていきました。

そして、大規模ホテルの誕生とともに鍵を渡す役割としてコンシェルジュという役職名が出来ました。そこでホテルのゲストの様々なリクエストに対応していくことで、ゲストの要望に応える専門家として今の形になって行きました。

もしグランド・ブダペスト・ホテルをご覧になっているなら、コンシェルジュたちの大活躍を見たのではないでしょうか。電話一本で不可能を可能にする。コンシェルジュたちのマジックでした。

コンシェルジュって何ができるの?

象徴的なシーンを取り上げて見たいと思います。

〜引用〜

「きみ、和金って知ってる?」

と訪ねてきました。(中略)

「あれが僕の家のリビングルームで泳いでいたら、すてきだと思うんだよね」

その方はうれしそうに笑いました。タイに持ち帰りたいとおっしゃっているわけです。

この笑顔を見て、コンシェルジュチームはがぜん活気付きます。

随分無茶な感じですけど、活気付くんですね!

まぁ我々一般ピーポーにはこんな事できませんけどね。色々と意外だったことや参考になったことがあるので、挙げて行きたいと思います。

・ありがとうよりまた来たよ

なんかこういうサービス業の方って『お客様からのありがとうのために働いています』ってイメージがあります。

コンシェルジュの本質はいいサービスをした!ということでなく、ホテルに満足してくれれば十分。ありがとうと言われるほど俺が俺がというのは決していいサービスじゃないんですね。

・「僕の今の気分にぴったりな店は?」

「今の気分にぴったりなレストランを紹介してほしいんだけど」
「明日からの予定が急にキャンセルになって、三日間暇ができてしまった。楽しく過ごせるプランをたててくれない」
「これから一緒に夕食をする彼女のためにプレゼントを選びたいんだけど、どんなものがいいと思う?」

具体的にあそこに行きたい、何をしたい、これが欲しいとはおっしゃらない。

ということで、ふわっと伝えればいいみたいです。

これはイメージ論なのですが、日本人ってオススメされたらそうしなきゃいけない気がしますよね。そして、本当に行くと決めた時に相談するような気がします。

一方で、人を使うことに慣れている欧米の人は、色々提案させてから自分で決めるような印象があります。

旅行行く前や旅行中にガイドブックで予習復習して気になるお店に行くことももちろん楽しいですが、地元の人でさらにコンシェルジュという地域の専門家に聞いてみるというのもよりいい思い出ができそうな気がしますね。

 

中には書類の翻訳と清書まで頼まれることがあるようです。

今度ちゃんとしたコンシェルジュがいるホテルに泊まったら、日本人がどういうビザを取れば住めるのか聞いて見たいですね!笑

 

最近『おもてなし』という言葉に辟易しています。なんだか私たち頑張ってるでしょアピールをされているようで、なんか押し付けがましく感じます。

もう少し控えめで黒子のようなサービス。それをコンシェルジュが象徴しているように感じます。

そして、コンシェルジュをうまく使いこなすことが旅行をそして高級ホテルでの滞在をより良いものにする鍵のようです。これからは少しの滞在でも積極的にコンシェルジュに話しかけに行きたいと思います。

最後にエピローグの一部を引用して終わりたいと思います。

ホテルへいらっしゃったら、まずはコンシェルジュデスクに立ち寄ってみてください。そこにはあなたの滞在を心からおもてなししたいと思っている『片時の友人』が待っています。あなたの旅が満足できるものになるよう、アクロバティックなサービスを提供してくれるはずです。